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戦場にいる犬たちに、何が起きたのか――
ウクライナ侵攻から3年―― 〈線上にいる犬たち〉と〈小さな命を救う人々〉を追った希望のドキュメンタリー

映画『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』

2025.2.21(Fri) 全国ロードショー
配給:スターサンズ
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Introduction

“犬の向こう側には、必ず人間がいる─” 山田あかね監督
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侵攻直後のウクライナへ駆けつけた日本人監督が見た、もう一つの闘いの記録がここにある。

2022年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻。戦争による惨劇が日々報道される中、ドキュメンタリー映像作家の山田あかねは、その現実を自分の目で確かめるため、侵攻から約1ヶ月後にウクライナへと向かった。山田監督はこれまでに、小林聡美主演の『犬に名前をつける日』(2015/監督)や『犬部!』(2021/脚本)など数々の作品で犬や猫の命をテーマに、福島や能登などの被災地への取材を重ねてきた。そんな彼女だからこそ、〈戦場にいる犬たちの現実を伝えなければ〉という覚悟のもと戦禍のウクライナでカメラを回す。そして、一つの動画をきっかけに衝撃的な事件を知ることになる。「戦場にいる犬たちに、何が起きたのか?」─ その真相を探るため、ウクライナへ3年にわたり通うことになった。ナレーションは俳優の東出昌大が務める。自身も保護犬と暮らし、そして猟師として日々命の現場に立つ東出の言葉は、私たちに現実を突きつける。

山田監督は、「犬は人間の最も近くにいる動物。彼らを通して世界を見ると、人間の姿が浮き彫りになる。“犬の向こう側”には必ず人間がいます」と語る。本作では、戦場で生きる犬たちの様子をはじめ、その小さな命を救おうと世界中から駆け付けた人々の奮闘する姿が映し出される。犬たちを取材する中で見えてきたのは、戦争に翻弄される人々の姿、そして様々な立場から語られる平和への願いだった。

これは、戦禍のウクライナで《戦うこと》ではなく、《救うこと》を選んだ人々による希望の物語である。

Staff

監督・プロデューサー
山田あかね

東京都出身。テレビ制作会社勤務を経て、1990年よりフリーのテレビディレクターとして活動。ドキュメンタリー、教養番組、ドラマなど様々な映像作品で演出・脚本を手がける。2009年に制作会社「スモールホープベイプロダクション」を設立。2010年、自身が書き下ろした小説を映画化した『すべては海になる』で映画初監督を務めた。その後、東日本大震災で置き去りにされた動物を保護する人々を取材したことをきっかけに、監督2作目として『犬に名前をつける日』('15)を手がける。2021年には、青森県北里大学に実在した動物保護サークルを題材にした映画『犬部!』では脚本を務めた。2022年2月24日に起きたロシアによるウクライナ侵攻から約1ヶ月後、本作の取材を開始。その最中で、飼い主のいない犬や猫の医療費支援をする団体「ハナコプロジェクト」を俳優の石田ゆり子と創設した。現在は、元保護犬の愛犬“ハル”と暮らす。

Comment

戦禍のウクライナ、首都キーウで起こった犬をめぐる「ある事件」。
その一部始終を捉えた映像を見た私は、彼らに…犬たちに何が起こったのか知るために、3年にわたり、ウクライナに通った。そこで見たのは、「戦争の悲惨さ」だけでなく、極限状況のなかで、犬や猫、動物たちを救おうとする人達の「強さと優しさ」だった。
戦争という悲劇のなかで見た、ひとすじの希望の物語です。

ナレーション
東出昌大

埼玉県出身。モデルとして活動後、2012年に映画『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。2013年、NHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」に出演し注目を集め、俳優としての知名度を確立。続く2014年の『クローズEXPLODE』で映画初主演を飾る。その後、映画やドラマ、ナレーションなど様々な映像作品に出演する。主な出演作品は、『寝ても覚めても』('18)、『コンフィデンスマンJP』シリーズ('19〜'22)、『BLUE /ブルー』('21)、『Winny』('23)など。また、狩猟免許と猟銃所持資格を取得しており、2024年には自身の狩猟生活に1年間密着した初のドキュメンタリー映画『WILL』が公開された。現在は、愛犬“しーちゃん”と一緒に山での生活を送っている。

Comment

可愛い犬の映像がふんだんに映し出されます。はしゃいでは見せるその純真無垢な表情に、戦禍が続いている事を忘れそうなほどに。
犬は人間に助けを求め、時に癒し、稀に人間よりも悟った顔をします。
犬から考える平和について。
犬は当たり前の幸せを享受出来る、素直な生き物。 犬から”だから”考えられる平和について、の映画とも言えます。

音楽
渡邊崇

広島県出身。作曲家、音楽プロデューサー。大学卒業後、数々のCM楽曲を手掛け、2008年に短編映画『BABIN』の音楽を務める。その後、石井裕也監督作『舟を編む』('13)で、第37回日本アカデミー優秀音楽賞を受賞。その他、主な代表作として、細川徹監督作『オケ老人』('16)、中野量太監督作『湯を沸かすほどの熱い愛』('16)、永井聡監督作『帝一の國』('17)、今泉力哉監督作『his』('20)、石井裕也監督作『愛にイナズマ』('23)、荒木伸二監督「ペナルティループ」('24)など、数多くの映画音楽を担当している。

Characters

Animal-id.net代表
ビクトール・コパッチ
ウクライナ

ITの力で飼い主と犬と猫をつなぐためアニマルIDを独自で開発。ウクライナの侵攻後、シェルターや医療機関と連携しアニマルIDを無償で提供、その数は一ヶ月で5万を超えた。現在は、大学生の息子とウクライナに残り活動を続ける。

ケンタウロス財団 シェルター責任者
プシェムィスワフ・マリク
ポーランド

ウクライナ侵攻が始まってすぐに、国境近くでペットを連れた避難民の救助活動を開始する。ウクライナで被災した犬と猫のために、メディカにある農場を借りて臨時シェルターを設置した。ボロディアンカのシェルターで救出された犬の一部を引き取った。現在はポーランドの本部に戻り、馬を中心に多くの動物たちの世話をしている。

動物愛護団体「フボスタタ・バンダ」代表
オレーナ・コレンスヌコヴァ、アナスタシア・オニコヴァ
ウクライナ

キーウ市ボロディアンカにある動物シェルターでボランティアとして犬の世話を担当。侵攻後閉鎖されたシェルターに、ロシア軍が撤退した翌日に駆け付け、生き残った犬250匹以上を救出。また、カホフカダム爆破による洪水で被災したヘルソン市にもフードや医療品などの物資を届けるなど被災地支援を続ける。

動物愛護団体「フボスタタ・バンダ」のメンバー
イーラ・サモレイレンコ
ウクライナ

一時期ロシアに占領された激戦地・ヘルソン市出身。現在はキーウに避難しているが、ヘルソン市が水没してすぐ、故郷に向かう。道中で見つけた野良犬にフードを与えたり、ロシア軍が対岸に迫る地域で、子犬を救うなど積極的に活動を続ける。

©BREAKING THE CHAINS
BREAKING THE CHAINS代表
トム
イギリス

イラクやアフガニスタンに従軍していた元・イギリス軍兵士。退役後に、動物救助隊「BREAKING THE CHAINS」を立ち上げ、戦地や最前線で動物の救出活動を行なっている。ウクライナの他に、パレスチナのガザ地区でも活動している。また、自身が重度のPTSDを抱えていた時期に犬に救われた経験から、戦争で負傷した兵士に向けたドッグセラピーを実施している。

Credit


                監督・プロデューサー:山田あかね ナレーション:東出昌大 音楽:渡邊 崇
                製作:四宮隆史 プロデューサー:遠田孝一 長井 龍 
                撮影:谷茂岡 稔 編集:前嶌健治 サウンドエディター:丹 愛 バンドゥーラ演奏・ヴォーカル:ナターシャ・グジー
                アソシエイトプロデューサー:行実 良 構成協力:松谷光絵 アシスタントプロデューサー:泉野 真依子 宣伝:加勢 恵理子

                制作プロダクション:スモールホープベイプロダクション
                配給:スターサンズ
                製作:『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』製作委員会

                2024年/日本/109分/5.1ch/映倫区分G
                ©『犬と戦争』製作委員会